海外FXで損失が出た時の確定申告

海外fx 損失 確定申告

このページでは海外FXで損失が出た場合の確定申告について詳しく紹介して行きます。

海外FXで年間を通じて損失が出た場合は確定申告する必要はありません。

損益通算や損失繰越は可能な場合と不可能な場合があるので説明して行きます。

↓確定申告については以下のページで詳しく解説しているので、参考にしてください。

海外FXの確定申告とは?確定申告書の書き方と必要書類・税金計算

 

鶏冠井悠二
著者
【この記事の著者】
CFP,1級FP,証券外務員一種,投資診断士
㈱ナゴウェブ 鶏冠井悠二

海外FX比較ナビの運営をする海外FX歴5年の現役トレーダー。多数の海外FX業者を実際に利用し、自身の経験を基に記事作成を行なう。トレーダーに役立つ様々なツールも開発。EAのバックテストは200以上の実績があり、数十のEAを稼働中。

海外FXで損失が出た時は確定申告をする必要がない

サラリーマン 個人事業主
確定申告が必要な利益 年間20万円 年間38万円

参考:国税庁 副収入などがある方の確定申告

海外FXの年間の損益がマイナスの場合は確定申告の必要がなく、サラリーマンは年間利益20万円を超えると確定申告が必要になります。

(個人事業主は38万円から確定申告が必要)

経費を引いて20万円となるので、パソコンの購入代金や通信費、電気代の一部などを引いて20万円以下になれば、確定申告は必要ありません。

 

海外FXは損失繰越ができないので翌年に繰り越せない

海外FXは国内FXのように3年間の繰越控除が行なうことができません。

もし個人でも海外FXが「事業所得」として認められれば、最大3年の損失繰越が可能になり、マイナスの年の分をプラスの年から引くことができます。

しかし、個人事業主が海外FXを事業所得として認められるケースが非常に少ないため、基本的には雑所得となってしまいます。

マイナスの年は税金0円ですが、プラスの年は税金をそのまま払わなくてはいけません。

損失繰越が出来ないと税金が不利になるため、大きく稼いでいる人は法人化をすることで税金対策を取ることができます。

 

海外FXの他に雑所得があれば確定申告が必要な場合もある

海外FXで損失が出ていても、他の雑所得で利益を上げている場合は確定申告が必要な場合があります。

画像のように海外FXが年間-10万円でも、仮想通貨取引で年間+100万円の場合、合計すると+90万円となって確定申告が必要となります。

この雑所得を全て合わせることを損益通算と言いますが、損益通算については次の項目で説明します。

 

国内FXとの損益通算もできない

海外FXと国内FXは税区分が違い、国内FXは「申告分離課税」となり海外FXと損益通算することができません。

もし国内FXで損失が出ていて、海外FXで利益が出ていても損益通算できないので、海外FXの利益に対して税金がかかります。

逆に国内FXで利益が出ている場合でも、海外FXで損失が出ていても損益通算できないので、国内FXの利益に対して税金がかかります。

海外FXと国内FXは税区分が違うので、別々に考えるようにしましょう。

 

他の雑所得とは損益通算が可能

海外FXは雑所得になるので、他の雑所得(仮想通貨、バイナリーオプションや転売などの副業)との損益通算は可能です。

もし海外FXで年間の利益が出ていても、その他の副業で損失が出ていてトータル的にマイナスであれば、確定申告の必要はありません。

雑所得以外の「利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得・一時所得」との損益通算はできません。

 

損失の確定申告についての注意点

海外FXで損失が出た場合の確認申告に関する注意点です。

法人化すれば最大9年の損失繰越が可能

個人の場合は損失繰越ができませんが、法人化することで、最大9年の損失繰越が可能になります。

マイナスの年があれば、プラスの年の時にマイナスの年の分を引くことができ、税金を安くすることができ、トータル的に税金を安くすることが可能です。

FXは利益と損失の差が激しく不安定になりがちなので、法人化をして損失繰越ができるようにすることで、節税につながります。

また、法人化することで自分への報酬を給料化することができるので、給料の安定化にもつながります。

 

海外FXの損失でよくある質問

海外FXの損失に関するよくある質問です。ぜひ参考にしてください。

海外FXの損失について確定申告は必要ですか?
国内FXは年間を通して海外FX取引の損益額が”損失”となってしまった年(1月1日~12月31日)は、確定申告を行っておけば翌年以降3年間に渡り”繰越控除”の恩恵を受けることができますが、海外FXは国内FXのように3年間の繰越控除が行なうことができません。
海外FXは、確定申告しなかったらどうなりますか?
利益が出たにも関わらず、確定申告せずに税金を納付しなかった場合は、“重加算税”や“無申告加算税”など税金を余計に支払うことになる場合があります。
海外FXは、いくらから確定申告が必要ですか?
海外FXの年間の損益がマイナスの場合は確定申告の必要がなく、サラリーマンは年間利益20万円を超えると確定申告が必要になります。個人事業主は38万円から確定申告が必要です。
海外FXの確定申告はいつまで?
確定申告書の提出期限は、取引した翌年の2月中旬から3月中旬の1か月間です。
海外FXの白色申告は?
白色申告には、所定の確定申告をすれば問題はありません。 海外FX業者で口座を上げた利益は雑所得として計算します。 まとまった金額の利益が継続して出るようになったら、青色申告が有利です。

海外FXで損失が出た時の確定申告まとめ

海外FXで損失が出た時の確定申告について紹介しました。

損失が出た時は確定申告は必要ありません。(マイナスとして申告するのは問題ないです)

海外FXは他の雑所得の副業との損益通算は可能ですが、国内FXは申告分離課税となるため損益通算ができません。

損失繰越も基本的にはできないので、利益が大きくなって来れば、法人化して節税しつつ、損失繰越ができる状態にしておくのをおすすめします。