海外FXライセンスの種類と特徴・業者のライセンス一覧

海外fx ライセンス

海外FX業者の金融ライセンスについて紹介していきます。

金融ライセンスについては、何となく理解している人が多いと思いますので、詳しく解説します。

海外FX業者のグループとして難易度の高いライセンスを持っている方が一定の安心感はありますが、有名ライセンスを保有していても出金拒否などがあるため、注意が必要です。

金融ライセンスはあくまで参考程度にするのと、ライセンス未所持の業者は詐欺である可能性があるので注意しましょう。

 

鶏冠井悠二
著者
【この記事の著者】
CFP,1級FP,証券外務員一種,投資診断士
㈱ナゴウェブ 鶏冠井悠二

海外FX比較ナビの運営をする海外FX歴5年の現役トレーダー。多数の海外FX業者を実際に利用し、自身の経験を基に記事作成を行なう。トレーダーに役立つ様々なツールも開発。EAのバックテストは200以上の実績があり、数十のEAを稼働中。

海外FXの金融ライセンスとは?ライセンスを持つ意味

参照:XMのセーシェルライセンス

海外FX業者の保有する金融ライセンスは「オフショアライセンス」とも呼ばれ、海外に対する営業活動を許可するライセンスとなります。

日本の金融庁の許可を取ると「日本での営業が許可される」ように、オフショア国のライセンスを取ることによって、海外での営業活動が許可されます。

海外FX業者は、海外でオフショアライセンスを取得することで、日本を含めて世界中で営業活動を行っています。

オフショアとは?
「自分の国から離れた地域」を表し、「海外」という意味で使用されます。

 

ライセンス自体に補償制度を保有するものもある

イギリスFCA キプロスCySEC
8.5万ポンド 2万ユーロ

金融ライセンスは世界中にありますが、取得が難しいと言われるイギリスのFCAライセンスやキプロスのCySECライセンスは、ライセンス自体に補償制度があります。

これらのライセンスを取得していると、万が一の場合の補償が得られるため、一定の安心感にもつながります。

 

ライセンスの難易度による信用性

ライセンスは難易度の高いイギリスFCAやキプロスCySECを持つだけでブランド性があり、信用性のアピールにつながることもあります。

多くの海外FX業者は、日本向けの金融ライセンスの他に、親会社としてイギリスFCAやキプロスCySECを持ち、それを信用性のアピールとして使うこともあります。

近年はオーストラリアASICを保有する業者の日本参入が活発ですが、ASICもかなり厳しく、信頼性の高いライセンスとなります。

 

詐欺業者かどうかの見極め

金融ライセンスは詐欺業者かどうかの見極めの判断にもなります。

多くの詐欺業者は、短期間で多くの資金を集めて逃げるのが目的なので、金融ライセンスは取得していないことが多いです。

「まだ取得申請中です」などと言った場合は、詐欺業者の可能性もあるので、注意しましょう。

 

ブラックリスト国のライセンスは出金に弱い

また、金融ライセンスを取得する国によっては「租税ブラックリスト国」と呼ばれる国があり、その国のライセンスを取得すると「出金に弱い」というデメリットもあります。

ブラックリスト国でライセンスを取得することは簡単で、一度も現地に訪問することなく、ペーパーカンパニーを作ることができます。

実体がないため、現地に「私書箱」が1つ置かれるだけで、実際にオフィスなどは存在しません。

このようなブラックリスト国はユーロ圏から厳しく見られ、銀行送金などを受け付けてもらえない可能性があります。

ですので、大手の海外FX業者はブラックリスト国でのライセンス取得を避け、ホワイトなオフショア国でのライセンスを取得しています。

租税ブラックリスト国とは?
ブラックリスト国とは、タックスヘイブン(租税回避)となる国の中でも、基準を遵守できていない国を差します。
EUが定期的に発表をし、ブラックリストに判定されると、ユーロ圏での銀行送金が難しくなります。
実体の無いペーパーカンパニーを作れる国がブラックリストになりやすいです。

 

イギリスFCAやキプロスCySECなどは日本への営業は禁止

日本への営業を禁止されているライセンス
イギリスFCA キプロスCySEC オーストラリアASIC

イギリスFCAやキプロスCySEC、オーストラリアASICなどの難易度の高いライセンスは、日本への営業が禁止されているので、海外FX業者はあえてマイナーなライセンスを取得しています。

日本への営業はマイナーなライセンスを使い、親会社としてFCAなどのライセンスを取得することで、日本への営業をしながら難易度の高いライセンスを保有していることをアピールできます。

このように親会社と子会社を使って、2段階でライセンスを取得する会社が多いので覚えておきましょう。

 

海外FXで利用されている金融ライセンス

海外FX業者が取得している主な金融ライセンスを紹介します。

イギリス(FCA)

日本語名 特徴 WEBサイト
金融行為規制機構 世界で最も厳しい金融審査機関 https://www.fca.org.uk/

FCAは「世界で一番取得が難しい金融審査機関」と言われ、FCAライセンスを取得している業者は、信頼できる業者であると言えるでしょう。

また、このライセンスを所有する海外FX会社が万が一破綻しても、トレーダーには最大85,000ポンド(約1000万円)まで確実に補償されます。

イギリスFCAのライセンスでは日本への営業ができないため、親会社として保有することが多いです。

FCAライセンスを持つ業者

 

キプロス(CySEC)

日本語名 特徴 WEBサイト
キプロス証券取引委員会 イギリス(FCA)の次に厳しい https://www.cysec.gov.cy

CySECはFCAの次に取得が厳しく、ギリシャの債務危機問題から一段と規制を強化しました。

CySECは海外FX業者に「ICF(投資家補償基金)への加入」や「分別管理」を義務付けています。

ICF(投資家補償基金)は海外FX業者の倒産の際に、上限額(1人2万ユーロ 約250万円)の範囲内で返金して顧客を助けるものです。

キプロスCySECでは日本への営業ができないため、親会社として保有することが多いです。

CySECライセンスを持つ業者
fxgt

 

オーストラリア(ASIC)

日本語名 特徴 WEBサイト
オーストラリア証券投資委員会 キプロスと同じくらい厳しい https://asic.gov.au/

オーストラリアASICもキプロスと同等に非常に難易度の高いライセンスとなります。

ASICでは日本への営業ができないため、親会社として保有することが多いです。

2020年頃にオーストラリアに拠点を持つ海外FX業者が日本市場から撤退していますが、それは日本の金融庁からの圧力と言われています。

そのため、オーストラリアに拠点を持つ業者は、別業者をホワイトラベルとして作って、日本に進出するなど、工夫をしながら日本への参入をしています。

ASICライセンスを持つ業者

 

セーシェル共和国(FSA)

日本語名 特徴 WEBサイト
セーシェル金融サービス庁 オフショアライセンス https://www.fsaseychelles.sc/

セーシェルはマダガスカル島の北東にある島国

セーシェルはアフリカ大陸の東側(マダガスカル島の北東)に位置する島国となり、日本からかなり遠い位置にあります。

ユーロ圏からのバカンスで訪れる人が多く、比較的にゆったりとした時間の流れで過ごすことができるところです。

「インド洋の真珠」と言われるほどビーチが美しいですが、治安は少し悪いとの情報もあります。

セーシェルのFSAライセンスは比較的難易度が低いマイナーライセンスとなりますが、セーシェルには登記と金融ライセンスを代行してくれる会社があるので、そこに依頼をしていライセンスを取得している業者が多いです。

FSAライセンスを持つ業者
fxgt

 

モーリシャス共和国(FSC)

日本語名 特徴 WEBサイト
モーリシャス金融サービス委員会 オフショアライセンス https://www.fscmauritius.org/en

モーリシャスはマダガスカル島の東にある島国

モーリシャスはアフリカ大陸の東側(マダガスカル島の東)に位置する島国となり、日本からはかなり遠い位置にあります。

上で紹介したセーシェルに比較的近い国ですが、セーシェルよりも治安が良く、サトウキビ畑が広がる自然豊かな国になります。

モーリシャスのライセンスを持つ業者はXMになります。

FSCライセンスを持つ業者

 

バヌアツ共和国(VFSC)

日本語名 特徴 WEBサイト
VFSCの概要金融サービス委員会 オフショアライセンス https://www.vfsc.vu/

バヌアツライセンスは以前は600を超える会社が金融ライセンスを取得していましたが、FATF(金融活動作業部会)にグレーリストに置かれてしまい、現在はホワイト化したライセンスになります。

実体のあるオフィスを置き、健全な運営をしている会社にライセンスを渡すようになっています。

バヌアツはオーストラリアの東にある島国

バヌアツはオーストラリアの東側に位置する島国で、オーストラリアに近いことから、オーストラリアに拠点を持つ業者が多いのが特徴です。

VFSCライセンスを持つ業者

 

ケイマン諸島(CIMA)

日本語名 特徴 WEBサイト
ケイマン諸島金融庁 イギリスの法律に準拠している https://www.cima.ky/

ケイマン諸島はイギリスの領地となり、「パナマ文書」の報道でパナマと同様に話題になった国でもあります。

その後、ケイマン諸島はブラックリスト国に入れられましたが、現在はブラックリストから除外され、比較的健全なタックスヘイブンとなっています。

海外FX業者でケイマン諸島に金融ライセンスを持つ業者はTradeviewのみになります。

ケイマン諸島はメキシコの東側にある島国

ケイマン諸島はメキシコの東側にある島国です。

租税回避のタックスヘイブンとして有名ですが、海外FXではTradeviewしか登録がありません。

CIMAライセンスを持つ業者

 

ベリーズ(IFSC)

日本語名 特徴 WEBサイト
国際金融サービス委員会 オフショア規制機関で非課税で事業が運営できる https://www.ifsc.gov.bz/

ベリーズはメキシコの南東に位置する国

ベリーズはメキシコの南東に位置する国で、中央アメリカにあります。

島国ではなく陸続きの国で、上で紹介したケイマン諸島とも近いです。

ベリーズIFSCはマイナーライセンスの1つで、Axioryが金融ライセンスを取得しています。

Axioryはベリーズに事務所を置き、実際にAxioryの看板も掲げて活動をしています。

IFSCライセンスを持つ業者

 

英領バージン諸島(BVIFSC)

日本語名 特徴 WEBサイト
英領バージン諸島金融サービス委員会 私書箱の可能性が高い https://www.bvifsc.vg/

英領バージン諸島(BVIFSC)のライセンスは、iFOREXとeasyMarketsが保有するマイナーライセンスです。

英領バージン諸島で調べてみると、たくさんの私書箱の画像が出てくるので、会社の実体はなく、私書箱として登記している会社が多いです。

バージン諸島はドミニカ共和国の東側にある島国

バージン諸島はドミニカ共和国の東側にある小さな島国で、イギリスの支配下になります。

バージン諸島はイギリス領とアメリカ領の2つの国がありますが、海外FX業者はイギリス領の方にライセンスを持っていることが多いです。

BVIFSCライセンスを持つ業者

 

セントビンセント及びグレナディーン諸島(FSA)

日本語名 特徴 WEBサイト
セントビンセント・グラナディーン金融庁 金融ライセンスではない http://svgfsa.com/

セントビンセント及びグレナディーン諸島は、金融ライセンスではなく法人登記をするだけで海外向けの営業をすることが可能な国となります。

ですので、正確には金融ライセンスではなく「法人登記のみ」となります。

コチラに登記している海外FX業者は実体がなく、私書箱のみが存在する業者や、登記代行業者に依頼しているだけの業者が多いです。

セントビンセントへの登記は非常に簡単で、実際に現地に行くことなくペーパーカンパニーを作ることが可能です。

セントビンセントはドミニカ共和国の南東にある島国

セントビンセント及びグレナディーン諸島はドミニカ共和国の南東に位置する島国で、上で紹介した英領バージン諸島よりも奥地にあります。

セントビンセントは近年人気があり、複数の詐欺業者も登記しているので、注意が必要な国になります。

セントビンセントでは外国為替の仲介が認められていない

セントビンセント及びグレナディーン諸島では外国為替(FX)の仲介活動は認められていませんが、適切な法律が今のところ無いため、規制することができない状態となります。

この抜け道を使って多くの業者が法人登記を行い、金融ライセンスを取得しかかのような謳い文句で活動しているので注意しましょう。

> セントビンセント 無許可の外国為替/バイナリーオプション(英語)

セントビンセントFSAを持つ業者

 

海外FX業者が保有する金融ライセンス

ここからは海外FX業者が保有するライセンスを紹介します。

日本向けのライセンスと、グループとして保有するライセンスについても紹介します。

XM(セーシェル・モーリシャス)

日本向けライセンス その他ライセンス
セーシェル(FSA) モーリシャス(FSC) FCA,CySEC,ASIC,BaFin,CNMV,MNB,CONSOB,ACP,FIN,KNF,AFMFI

XMは日本向けのライセンスを2つ取得していて、セーシェルFSAとモーリシャスFSCとなります。

グループ会社としては多数のライセンスを所有していて、本拠地のキプロスのライセンスやイギリスFCA、オーストラリアASICなど、世界中の難関ライセンスを持っています。

セーシェル
参照:FSA TRADEXFIN LIMITED

セーシェルのライセンスはTRADEXFIN LIMITEDという会社名での登記があり、セーシェル金融庁(FSA)での確認も取れています。

 
モーリシャス
参照:FSC FINTRADE LIMITED

モーリシャスの金融ライセンスはFINTRADE LIMITEDという会社名での登記があり、モーリシャス金融庁(FSC)での確認も取れています。

XMの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

XM本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

Exness(セーシェル)

日本向けライセンス その他ライセンス
セーシェル(FSA) FCA,CySEC,ASIC,CMA,FSCA,FSC(モーリシャス),FSC(英領ヴァージン諸島),CBCS

Exnessは日本向けのライセンスとしてセーシェルFSAを取得しています。

グループ会社としては、イギリスFCAやキプロスCySEC、オーストラリアASICなど多数のライセンスを取得しています。

セーシェル
参照:FSA Exness (SC) Ltd

セーシェルのライセンスはExness(SC)Ltdという会社名での登記があり、セーシェル金融庁(FSA)での確認も取れています。

Exnessの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

Exness本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

Axiory(ベリーズ)

日本向け その他
ベリーズ(FSC) キプロス(CySEC)

関連記事:Axiory公式 安全性について

Axioryは日本向けのライセンスとしてベリーズFSCのライセンスを取得しています。

AxioryはPurple Tradingという別ブランドの会社があり、そちらはキプロスCySECのライセンスを取得しています。

ベリーズ
参照:FSA AXIORY GLOBAL LTD.

ベリーズのライセンスはAXIORY GLOBALという会社名で、ベリーズ金融庁の登録があります。

Axioryの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

Axiory本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

TitanFX(バヌアツ)

日本向け その他
バヌアツ(VFSC)

TitanFXは日本向けのライセンスとしてバヌアツVFSCのみとなります。

他の国への営業活動はあまりおこなっていないようで、バヌアツ1つのみとなります。

バヌアツ
参照:VFSC REGISTER SEARCH

TitanFXをバヌアツ金融庁のホームページで確認をすると、TitanFXとしての登録もあります。

バヌアツに実際にオフィスもあり、そこにTitanFXの看板も掲げられているので、実際にオフィスもあり、活動をしています。

TitanFXのライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

TitanFXのライセンス先の現地調査レポート

 

ThreeTrader(バヌアツ)

日本向け その他
バヌアツ(VFSC)

ThreeTraderもバヌアツのみとなりますが、ThreeTraderはTNGMという大手FX会社のホワイトラベルとして日本への営業をしているため、バヌアツ1つのみです。

実質的な親会社のTMGMはオーストラリアASICとニュージーランドFMAのライセンスを取得しています。

【TMGMが保有するライセンス】
オーストラリア(ASIC)、ニュージーランド(FMA)、バヌアツ(VFSC)

バヌアツ
参照:VFSC REGISTER SEARCH

バヌアツ金融庁にはTHREETRADER(V)LIMITEDでの登録があります。

実際のオフィスに行ってみると、ThreeTraderの看板などはなく、ただ登記をしているのみになります。

TitanFXと同じ建物でしたが、ThreeTraderの名前はありませんでした。

ThreeTraderの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

ThreeTrader本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

IC Markets(セーシェル)

日本向けライセンス その他ライセンス
セーシェル(FSA) ASIC,CySEC,SCB

IC Marketsはオーストラリアを拠点に持つ業者ですが、日本向けのライセンスがセーシェルFSAとなり、グループ会社としてはオーストラリアASICやキプロスCySECなどを保有しています。

セーシェル
参照:FSA Raw Trading Ltd

セーシェルではRaw Tradingという会社名で登録があり、セーシェル金融庁にも名前が載っています。

IC Marketsの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

IC Markets本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

Vantage(バヌアツ)

日本向け その他
バヌアツ(VFSC) FCA,ASIC,CIMA

Vantageはオーストラリアに拠点を持つ業者で、日本向けのライセンスはバヌアツVFSC、グループ会社としてはイギリスFCAやオーストラリアASICなどを保有しています。

バヌアツ
参照:VFSC REGISTER SEARCH

バヌアツではVANTAGE SERVICES LIMITEDという名前でバヌアツ金融庁の登録がありました。

実際の住所に行ってみると、iCOUNTという金融系の会社にあり、そこで登記や金融ライセンスの代行を依頼しているようです。

Vantageの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

Vantage本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

Tradeview(ケイマン諸島)

日本向け その他
ケイマン諸島(CIMA) LFSA,TRDV,FSC,LGS

Tradeviewはアメリカニューヨークに本拠地を持つ海外FX業者ですが、日本向けのライセンスはケイマン諸島になります。

その他、グループとしてマレーシアのラブアンLFSA、マルタTRDV、モーリシャスFSC、ペルーLGSにライセンス登録をしています。

ケイマン諸島
参照:CIMA List of Securities Investment Business Licensees

ケイマン諸島を調査すると、弁護士事務所の中に会社登記をしているのが分かりました。

ケイマン諸島自体にTradeviewの実体は無さそうで、ニューヨークでの活動がメインだと思われます。

Tradeviewの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

Tradeview本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

HFM(セントビンセント)

日本向けライセンス その他ライセンス
セントビンセント(FSA) FCA,DFSA,FSCCA,FSA,CMA

HFMの日本向けライセンスはセントビンセントおよびグレナディーン諸島になります。

グループとしてのライセンスは、イギリスFCAやドバイDFSA、南アフリカFSCA、セーシェルFSA、ケニアCMAなど多数のライセンスがあります。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島

セントビンセントおよびグレナディーン諸島は金融庁の許可ではなく法人登記をするだけで活動ができてしまうため、セントビンセントの金融庁のHPにはHFMの該当箇所はありません。

HFMの登記場所であるGriffith Corporate Centreは以前、資金を持ち逃げした業者の登記場所と住所が一緒になり、実体は無く登記だけしていると思われます。

HFMの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

HFM本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

FXGT(セーシェル)

日本向けライセンス その他ライセンス
セーシェル(FSA) キプロス(CySEC)

FXGTは日本向けのライセンスとしてセーシェルFSAを取得し、グループとしてキプロスCySECを取得しています。

セーシェル
参照:FSA GT Prime Markets Ltd

セーシェルにはGT Prime Marketsという名前で、セーシェル金融庁の登録がありました。

FXGTの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

FXGT本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

Axi(セントビンセント)

日本向けライセンス その他ライセンス
セントビンセント(FSA) ASIC,FCA,FSA,DFSA

Axiの日本向けライセンスはセントビンセントおよびグレナディーン諸島になります。

グループとしてのライセンスは、イギリスFCAやオーストラリアASIC、ドバイDFSA、セーシェルFSAなど多数のライセンスがあります。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島

セントビンセントおよびグレナディーン諸島は金融庁の許可ではなく法人登記をするだけで活動ができてしまうため、セントビンセントの金融庁のHPにはAxiの該当箇所はありません。

Axiの登記場所であるGriffith Corporate CentreはHFMの登記場所と住所が一緒になり、実体は無く登記だけしていると思われます。

Axiの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

Axiの本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

iFOREX(英領バージン諸島)

日本向けライセンス その他ライセンス
英領バージン諸島(BVIFSC) CySEC

iFOREXは日本向けの金融ライセンスとして英領バージン諸島に登録し、グループとしてはキプロスCySECも取得しています。

英領バージン諸島
参照:BVIFSC Formula Investment House Ltd

英領バージン諸島にはFormula Investment Houseという名前で英領バージン諸島の金融庁に登録があります。

英領バージン諸島は名前しか出てこず、住所が記載されていないので、匿名性が高そうです。

登記先の住所はVISTRAという金融ライセンスの代行会社がありました。

iFOREXの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

iFOREX本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

easyMarkets(英領バージン諸島)

日本向けライセンス その他ライセンス
英領バージン諸島(BVIFSC) CySEC,ASIC,FSA

easyMakretsの日本向けライセンスは英領バージン諸島となり、グループとしてはキプロスCySECやオーストラリアASICなどの登録があります。

英領バージン諸島
参照:BVIFSC EF Worldwide Ltd

英領バージン諸島ではEF Worldwideという会社名で金融庁登録がありました。

登記先の住所はSHRMという代行会社がありました。

easyMakretsの本拠地とライセンス先の現地調査をしたので、以下の記事も参考にしてください。

easyMakrets本拠地とライセンス先の現地調査レポート

 

BigBoss(セントビンセント)

日本向けライセンス その他ライセンス
セントビンセント(FSA)

BigBossは日本向けライセンスとしてセントビンセントおよびグレナディーン諸島の法人登録があります。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島

セントビンセントおよびグレナディーン諸島は金融庁の許可ではなく法人登記をするだけで活動ができてしまうため、セントビンセントの金融庁のHPにはBigBossの該当箇所はありません。

登記先の住所はFirst St Vincent Bankという、かなり古い銀行があり、そこにMiltonMarketsなどの登記もあります。

実体はなく、登記だとしていると思われます。

セーシェル
参照:BigBossとは

BigBossはブランドオーナー(親会社)がセーシェルにあるとのことでしたので、セーシェルのライセンスを持っているかと思いきや…。

「BigBoss」または「Big Boss」で検索をしても見つかりませんでした。

セーシェルで登記をしているだけで、特に金融ライセンスは保有していないようです。

 

IS6FX(セントビンセント)

日本向けライセンス その他ライセンス
セントビンセント(FSA)

IS6FXの日本向けライセンスはセントビンセントおよびグレナディーン諸島の法人登録となります。

セントビンセントおよびグレナディーン諸島

セントビンセントおよびグレナディーン諸島は金融庁の許可ではなく法人登記をするだけで活動ができてしまうため、セントビンセントの金融庁のHPにはIS6FXの該当箇所はありません。

登記先の住所はGriffith Corporate Centreという、AxiやHFMなどと同じ住所にありました。

 

海外FXのライセンスに関する注意点

海外FXのライセンスに関する注意点です。

セントビンセントのみの会社は詐欺業者の可能性がある

金融ライセンスの無い業者は詐欺業者の可能性がありますが、グループも含めてセントビンセントのみの場合は、ちょっと注意が必要です。

2022年にトレーダーの資金を持ち逃げしたHAST FOREXはセントビンセントの金融ライセンスのみとなっていて、実体の無い会社でも簡単に取得ができる可能性があります。

マイナーライセンスのみで活動しているTitanFXやAxioryなどもありますが、セントビンセントのみの場合は、しっかり調べてから利用するようにしましょう。

 

難関ライセンスを持っていても出金拒否はある

ただ、難易度の高いライセンスを持っていても、出金拒否はあるので注意が必要です。

LANDFX(イギリスFCA)の出金拒否

LANDFXはSNSなどで出金拒否の情報が非常に多く出回っていますが、イギリスFCAライセンスを取得しています。

このように詐欺業者ではなくても、取引ルールが厳しかったり、稼ぐトレーダーに難癖をつけて出金拒否することがあります。

LANDFXの場合は、出金をする代わりに、SNSやブログなどの被害報告を取り消すように強要されるので気を付けましょう。

 

MiltonMarkets(キプロスCySEC)の出金拒否

MiltonMarketsはキプロスCySECのライセンスを保有していますが、私の周りで朝スキャをやったことで口座凍結されています。

利用規約を見ても、朝スキャに関する記載等は一切なく、一方的に口座を凍結されたので注意が必要です。

 

金融ライセンスを持っていても日本の金融庁の許可は取れていない

金融庁

海外FX業者は海外の金融ライセンスを持っていますが、日本の金融庁の許可は取れていません。

これは海外でオフショアライセンスを使って営業をしているため、日本では許可が取れていなくても海外でライセンスが取れている。という体裁で活動をしています。

このような形は一般的にグレーゾーンと呼ばれていますが、日本の法律上、契約書に掛かれている準拠する国が日本で無い限り、その国の法律を適用させることになっています。

つまり、契約書に「セントビンセントの法律を準拠します」と書かれていれば、セントビンセントの法律が適用されます。

このような法律の穴を抜いた方法で、海外FXはグレーな運営を続けているのが実体となります。

 

海外FXの金融ライセンスでよくある質問

海外FXの金融ライセンスに関するよくある質問です。ぜひ参考にしてください。

どの国の金融ライセンスが格式が高いですか?
イギリスFCAが最も最難関と言われ、続いてキプロスCySECやオーストラリアASICも難易度が高いと言われています。海外FXでは利用されませんが、アメリカNFAや日本の金融ライセンスも難しいと言われています。
海外FX業者が日本の金融庁のライセンスを取得していないのはなぜですか?
日本での金融ライセンスでは「日本で法人を登記する必要性」や「レバレッジ25倍」の規制など、様々な条件があるため、日本で許可を取っていない業者が多いです。
イギリスFCAを取得している業者は安心ですか?
いいえ、そんなことはありません。イギリスFCAのライセンスを取得している業者でも出金拒否や詐欺トラブルを起こした会社は複数あります。
マイナーライセンスで営業している業者は危険ですか?
一概にそうとは言い切れません。ベリーズライセンスのAxioryは健全ですし、バヌアツライセンスのTitanFXもトラブルが少ないです。
セントビンセントのライセンスは危険ですか?
危険とは言い切れませんが、ペーパーカンパニーの可能性が非常に高いので、詐欺業者もよく利用するライセンスです。セントビンセントの場合は実際にはライセンスではなく登録です。
セーシェルライセンスは安全ですか?
XMやIC Marketsなどは実際に実体があるので、それなりの信用性はありますが、管理会社を使って登記しているだけの業者もあるので注意しましょう。
出金拒否や詐欺トラブルがあった時に、ライセンス先に連絡するのは効果がありますか?
イギリスFCAやオーストラリアASICなどは一定の効果がある可能性もありますが、オフショア国のライセンスは匿名性が売りなので、対処してくれない可能性が高いです。

 

まとめ

海外FXの金融ライセンスについて紹介して来ました。

金融ライセンスの役割としては「日本に営業するための体裁」や「会社の信用性・ブランド力」の2つがメインの役割となります。

イギリスFCAやキプロスCySECなどは一定の信用力にはなりますが、イギリスFCAライセンスを保有していても出金拒否をおこなう会社もあります。

ライセンスが無い業者は詐欺の可能性もありますが、「セントビンセントのみ」などの会社も注意は必要になってきます。

ライセンスだけで信用力を判断するのは難しいですが、参考にはなると思うので、ぜひお役立てください。